素敵な展示のお誘いが続いていたので、雪が散らつく初冬の展示巡りへ。
まずは、12月1日(土)まで、第一画廊で開催中だった、「長谷川 誠展 ー道しるべー」へ。
スタイラス、という、ジェッソを塗った表面を自作のニードル等で引っ掻いて描写する、という独自の画法で描かれた作品が、ぼんやりと並ぶ。
何処までも白い画面に、鉛色のたどたどしい線が無数に描かれ、
軌跡の様な、日々のささやかな呟きの様な繊細さで、ずんずんと続き、世界を描いていく。
まるで夢の中の様でもあり、
お日様を見続けて、眩んだ目で地上を眺めた時の様な、やや現実感とかけ離れた、けれど確かにそこにある情景を思い浮かばせる様で、
そこに僕は、日常の別な一面を見た気がして、ハッと目を醒ますのだ。
僕は長谷川先生の過去の展示、
岩手県立美術館での、暗闇で杉の佇むインスタレーションの空間に、住みたいと思う程心惹かれた人間なので、
今回も白と黒の表現、というよりは、光と陰の共生する関係を、何処までも真摯に突き詰めている様に感じる。
現実と非現実の曖昧な境を、心地良く散歩して行く様な、静かで濃密な、美しい展示だった。
そして、本日12月2日(土)まで盛久ギャラリー(さろん)で開催だった、「木羊日展 From now to now and to now」へ。
毎年恒例となっているこの時期の展示。
今回のテーマは「地層」。
ふかふかと暖かな羊毛の作品と、何処か落ち着いた穏やかな絵画の作品達に囲まれた、
ほこっと安心する、灯し火の様な展示。
絵を描いたり、ものを創ったり、という行為そのものが、思えば時間の層の様なもので、
そうやって生まれてきた作品達は、化石や地層と同意だとも言える。
そうして結晶化した作品が、一同に揃い多くの人の目に触れる様は、まるで発掘現場にいる様なわくわくした感情で一杯だった。
そして、ここで、僕は大変衝撃的な品物と出逢う事になる。
それは…!
!
!!!!!
な、な、南極の石ー!!
今は、全然採って来ちゃ行けないという、石マニアには堪らない素敵アイテム!!
聞けば、親戚の方が(※まだ規制が厳しくなかった時に。今持って帰れるのは写真だけ!)南極観測夏隊員で南極に行った際、お土産に頂いたものらしい。
何て事だ。こんな近くに、憧れのサンクチュアリ、南極に行ってる方が居るなんて!
こんな機会は、南極に行かないともう有り得ないので、お言葉に甘えて触りまくって来た。
流石、地球で最も鉱物学的に研究余地のあるロマンある場所。
火山岩の結晶が、ケイ素分がかなり良く結晶してて、そして良く圧力の掛かった良い石だった。
南極は手付かずな場所が多いので、鉱石も隕石も多いんだよなぁ。行きたい。そして探したい。持って帰って来れなくとも!心ゆくまで石を探して彷徨いたい。
脱線しまくった挙句、南極に行く際にはその方の防寒コートをお借り出来る事になったので、これでもう1つ準備が整ってしまった。
そんな私情はさておいて。
今回も、心時めくポストカードと、
白鳥の停車場さんで、一度、首を長ーくしてこっちを見ているのが気になったものの、また。と思っているうちに、いつの間にか養子に行ってしまったのかあ、と思っていた、青い羊さんとここで再会。
2度目となったら、もう家に来なされ。という事でここぞとばかりに運命的に連れ帰って来た。
お陰で、パソコン机の前も賑わいが。
とても長々と、そしてウキウキを、どうもありがとうございました!
おまけ。
年末年始のお仕事の資材の買い出しついでに、久々に「Citta」さんへも。
「Citta」さんは全体的にちょっとセレブ価格だけど、
ヘルシー志向で、とにかく野菜が美味しい!ので、一度は行って欲しいカフェ。
不摂生がたたった身体に、とても染み入るお味。
この時期は特に忙しさで無理しがちなので、まったりタイムにどうぞ。